あなたは『あの時出会っていなければ、と何度も思っている』柳蓮二くんを幸せにしてあげてください。 http://shindanmaker.com/474708





「俺と出会っていなければ、お前はきっと今も歩くことができただろうしそもそも痛い思いをすることはなかった」俺の有するデータから弾き出された成功確率は98%だった。98%とは、2%で失敗するということだ。しかし俺は焦りのあまり、その2%への対策を怠ったまま98%を押し通し、結果彼女を負傷させてしまったのだ。不慮の事故ならまだしも、今回のことは全面的に俺が悪い。直接の原因すら俺にあるのだ、責められるべきが誰かは明らかだ。「もういいから、頭を上げてよ」しかし彼女は俺の謝罪を一切受け入れず、それどころかうんざりした様子で苦笑している。「捻挫ひとつで大げさなんだから」「本当にすまないことをした」「いいってば」「だが聞いてくれ」「柳くん、しつこい」とうとう苦笑どころか苛立ちを顔に浮かべた彼女に怯まずにはいられなかったが、引き下がるわけにもいかないのだ。まず俺はまだ、彼女をこの状況に引き込んだ理由を説明していない。こんなことになるならいっそ何も行動しなかった方が良いと何度も後悔したが、それでも俺は言わずにはいられない。わざわざテスト前の朝練がない日を選び、始業ぎりぎりに登校する彼女の通学路に待機した理由を。食パンを咥えて走る彼女を確認し、曲がり角で衝突するに至った理由を。「あの状況に、何か思い出すものはなかったか?」


20150105

柳蓮二をハッピーエンドに誘導する!